「​揺さぶられる作意」

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　2018年度に掲げられたテーマは「揺さぶられる作意」です。

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　一般的に批評という営みは、完成し発表された作品を第一義に行われます。

　しかし、本企画は作品制作が始まる以前より始動しており、制作の途中段階から批評行為が介入しています。作家と批評側が準備段階から対話をすることで、その内容はお互いの制作物である「作品」「批評文」に影響を与え合います。それは明確に言語化できる範囲だけでなく、意識していない深層の部分にも刺激を与えているでしょう。

　「揺さぶられる作意」という言葉は、このようにお互いの存在によって揺さぶられた不安定な作意を意味します。そうして揺さぶられることで生まれた「作品」と「批評文」は独特な緊張感を帯びるかもしれません。そして、その緊張感は鑑賞者をも揺さぶります。たとえば本展は一般的な展覧会と比較して文字情報が多く、鑑賞者はそれに晒されることとなるはずです。

　このように制作―批評―鑑賞が対峙・共振する展示空間をつくりだすことで、新たな視座が生まれ得るのかを模索します。

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